K-Shoot MANIA 紹介MIX セットリスト&解説
0.もっとはじめに
この記事は音ゲークラブイベント「#Level_X」 のオンラインイベントに投稿した私、xxxpppのMIXのセットリスト兼解説記事です。こちらのMIXを聴きながらお読みいただけるとよりお楽しみいただけると思います。
MIX→Link
1.はじめに
まずは挨拶。
音クラ界隈の皆様、概ねはじめまして。(一応ONE WAVE Track02以来で約1年ぶりくらい?)一方、K-Shoot MANIA界隈の皆様、いつもお世話になっております。xxxpppと申します。
普段はK-Shoot MANIA(以下KSMと略称)というフリー音ゲー界隈でどんちゃんやってます。(本当に色々やっていてここに書き尽くせないです。)
この度は私のMIXおよび当解説記事にアクセスしていただいてありがとうございます。
当記事は
「音クラ的には曲をあんまり知らなかったら聴いていて退屈かも……」
との懸念から、自身の備忘録/回顧録も兼ねて、聴きながら読む解説記事としてご用意したものです。
美術館の音声ガイド感覚で(視覚と聴覚が逆ですが)お楽しみいただければと思います。
読まなくても大丈夫ですが、前提知識や略称などのをまとめたものがこちらにありますので、目を通しておくと読みやすいかもしれません。
→前提知識集
それ以外の細かい(マニアックな)説明は脚注として、~~[n]の形で各所に書いておきますので、気になったら読んでください。
(ちなみに基本的に青文字(これ)がページ外リンクで、下付き括弧[これ]が脚注などのページ内リンクです。)
それではこれよりセットリスト。
2.セットリスト
[#00 00:00~]
Title | ????? |
Artist | ????? |
From | ????? |
なにこれ
[#01 00:12~]
Title | 終末を告げしネコ |
Artist | かつおぶし |
From | BEATECH ORIGINAL 4th |
(初っ端にも関わらずネタっぽい選曲で申し訳ないです。)
BEATECH[01]の集大成である4thパッケージの一番最初の曲。にゃお~ん。
作曲者の「かつおぶし」は、BEATECHパッケージにおいて多数の楽曲を提供しているBJ.chikaさんの変名義。
BEATECH収録楽曲の大半はBEATECH Original Soundtrackからゲットできますので、視聴して気に入ったら購入を検討してみてはどうでしょう。
[#02 02:25~]
Title | Azure Abyss -uma VIP Rearrangement for K-Shoot MANIA Edition- |
Artist | uma |
From | INPUT GATE(Slim Atsushi) |
音ゲー界隈ではいまやACからスマホ音ゲーまで色んな所で名前を見かける、umaさんによるAzure AbyssのRemixです。
umaさんはKSM黎明期に譜面作者界隈と比較的近い関係に合ったことから、氏の楽曲が多数、有志の手で譜面化され個人配布という形で存在しています。
原曲はP.Lin*さんによるAzure Abyssで、こちらもSlim Atsushi[02]に収録されています。P.Lin*さんもまたKSM黎明期に精力的に活動していた韓国の方で、楽曲・ジャケット・譜面・その他多岐にわたって創作をされていましたが、2017年末に帰らぬ人となってしまいました。
御二方とも現在のKSMの隆盛の礎になった方だったので、是非紹介したくセットリストに入れさせていただきました。
[#03 04:08~]
Title | Hope!! |
Artist | Takahiro Aoki |
From | MUZZicianz 2018 Fall M3 Pack |
MUZZicianz Records主催で、Hardcore/EDM/レトロゲームBGMアレンジの制作やDJで活躍されているTakahiro Aokiさんの楽曲です。
当楽曲はスマホ音ゲーのDynamixからつい最近配信されたらしいので、もしかしたらご存じの方もいらっしゃるかもしれません。
Takahiro AokiさんもまたKSM黎明期からずっと楽曲を提供し続けている方で、昔はINPUT GATEやパッケージの参加、最近は年に2回のM3の開催ごとに新譜から数曲をKSM化してパッケージ配布されています。
長い間ずっと活動されているだけあって、KSM化されている氏の楽曲は膨大な数になっており、おそらくこの人のKSM化楽曲のみでDJが3枠くらいは出来ると思います。(それだけに今回どれを使うか迷いました。)
[#04 06:33~]
Title | Floating Clouds |
Artist | Walker |
From | Shooter's Festival 2016 |
(たぶん界隈内でも(高難易度じゃないので当時触れてなければ)知らない方は知らないかもしれない。)
WalkerさんによるFuture Bassの要素を取り入れたUK Hardcoreです。
めちゃくちゃ好きな楽曲なのでこういう場でいつか紹介したいと思ってたので、満を持して掛けました。
楽曲もさることながら、譜面も丁寧で楽曲の良さが気持ちよく引き出されてるので必見です。
Shooter's Festival[03]については脚注を参照してください。
[#05 08:34~]
Title | GIFT |
Artist | スコッティん |
From | Shooter's Festival 2019 |
INPUT GATE時代から最近まで比較的頻繁に楽曲を出してるスコッティんさんのSFES2019[03]での最新楽曲です。
氏はSFES2019で1人で1チームの全3楽曲を手掛けてて、すげーなって思いました。(まぁ自分もですが)
[#06 10:25~]
Title | Happiness Overdose |
Artist | Spr+out |
From | INPUT GATE |
(マジモンの懐古厨の片鱗がここらへんに出てる)
Spr+outは、後述のPlastic Fruitsさんの綺麗系(?)以外のHardcore用名義。
KSMerに「INPUT GATEのハピタイの隣のハッピーハードコア」って言って、伝わるか伝わらないか。(たぶん伝わらない)
[#07 12:13~]
Title | 星の彼方 |
Artist | やどりぎ |
From | B4UTmay2018 |
某ルテにも採用されてる、ピコピコ系ミュージックで強いやどりぎさんの曲です。
やどりぎは天才なので、ぜひ紹介したくねじ込みました。
この「星の彼方」という楽曲はB4UT[04]の学園祭イベントで発表された楽曲で、当時TLがとても沸いていたのを覚えています。
ちなみに、Effectors Challenge[05]で投稿されたこの楽曲の差分譜面[06]が、そのエグい譜面傾向にも関わらず、K-Shoot MANIA IR[07]でプレー回数1位になっています。(執筆時点)
[#08 14:13~]
Title | 8bit Adventurer |
Artist | Lime |
From | Shooter's Festival 2016 |
BMSでも有名なLime(現 Kankitsu)さんの楽曲です。
BOFU2017でのBMS化やMuse Dashへ収録でご存じの方が多そうですが、恐らく初出はSF2016なので、KSMの曲!
ちなみに、当楽曲はSF2016の個別部門で4位でした。
[#09 16:02~]
Title | 闇夜之夏越祭 for 2015 edition |
Artist | pan |
From | Shooter's Festival 2015 |
最近は色々な音ゲーに進出していってる(当社比)panさんの楽曲です。
キャッチーで和風な雰囲気と音ゲーらしいフレーズ/展開が素晴らしく、SF2015では堂々の個別部門優勝を勝ち取った楽曲です。
いまのpanさんの、可愛い系のノリを組んだ作風とは少し違う(?)けれど、氏のメロセンスが遺憾なく発揮されていて、いまでも大好きな作品の一つです。
[#10 17:58~]
Title | /3[-4+'[-|v| 411 |
Artist | 504 |
From | INPUT GATE(Slim Atsushi) |
一気にBPMを128まで落とし雰囲気を変えて、504(=SOALAR)さんのBIG BEATです。
個人的に好きなんですが、絶対こんな企画/コンセプト以外じゃセットに入れられないので入れてみました。
ちなみにタイトルはLeetで「BEAT’EM ALL」って書いてあるみたいです。
[#11 19:59~]
Title | Neuropsychiatric Reaction!! |
Artist | Takahiro Aoki |
From | K's Toy Box |
再びの登場になります、Takahiro Aokiさんの(遅い方の)楽曲になります。
収録元のK’s Toy BOX[08]自体はかなり昔からありますが、(収録数は多いものの)個人制作がメインで特筆するほど高難易度な譜面も少なくあまり話題に上がることはないのですが、EFFCHによる差分文化の広まりにより再注目された楽曲でもあります。
ところでこの曲めちゃくちゃかっこよくない?
[#12 21:58~]
Title | That's How We Rock |
Artist | litmus* |
From | Shooter's Festival 2016 |
BMSやCytus、OverRapidなどでご存じの方も多いでしょう、韓国のトラックメイカーのlitmus*さんの楽曲です。
(MIXを投稿した後にこの曲がDynamixに収録されてるのを知ってびっくりしました。)
ノリノリになれる楽曲もさることながら、個人的にはP.Lin*氏によるつまみメインのEX譜面とNitro氏による独特の尖りすぎなIN譜面が印象深いです。
Nitro氏の独特な作譜センス[09]に関しては脚注で触れます。
[#13 24:19~]
Title | Paradigm Shift |
Artist | モリモリあつし |
From | Starter Pack |
この人に関しては紹介は必要なさそうですね。(flex)(sun)
umaさんと同様に氏の楽曲もまた多数、有志の手で譜面化され個人配布という形で存在しています。
当楽曲は氏のアルバムや音灵 INVAXION、Muse Dashに収録されていたのでご存じの方がいらっしゃるかもしれませんが、一応Starter Pack[10]の公開が2014/09/01でかなり昔に音ゲー化されていたということになります。(調べたところによるとあのPUPAよりも早いらしいですね。)
楽曲自体もかなり好きなんですが、制限の多かったあの時代においてEX譜面が高い完成度を誇っていたのも未だに印象深い一因かなと思います。
[#14 26:22~]
Title | qualia |
Artist | nitro |
From | INPUT GATE |
Arcaeaの譜面スタッフとしてや、楽曲ではlineシリーズなどで知られているNitroさんの楽曲。
BOFU2016にてBMS化もされて、Arcaeaにも収録されてるらしいですね。(これ書いてるとき初めて知った。)
ここ数年で私がTechDanceにハマり始めたので、再度好きになった曲でもあります。
[line:δ]とどっちを入れようか迷いましたが、こっちのほうが面白いかなと思ってこっちにしました。
ちなみにこの曲の譜面作者はNitroさんじゃないです。(INPUT GATEなので)
[#15 28:24~]
Title | Outmosphere |
Artist | 影虎。 |
From | K-tranScendence vol.1 |
最近だとPsyTrance系で強みを見せてる影虎。さんの楽曲です。
KSM界隈メインでいると、PsyTrance系よりむしろギターインストっぽいのや音ゲーコア的なジャンルを書いてる印象が強いです。(これはSchranzっぽいですが。)
ただ、PsyTranceっぽい音使いはこの楽曲にも少し垣間見える気がしますね。
収録元のK-tranScendence[11]以外にも、個人配布でも別口の配布があります。(配布のないやつもありますが、それは知らん。)
[#16 30:22~]
Title | Vendetta |
Artist | Plastic Fruits |
From | Xpand Party vol.2 |
先述のSpr+outの本名義であるところのPlastic Fruitsさんの曲です。
氏の楽曲の特徴であるところの激しいBassと綺麗なPianoの旋律が重なった楽曲になってます。
収録元のXpand Party[12]ですが、有り難いことにvol.1~3までの全てに氏の楽曲が収録されております。
ここだけの話ですがセット組んでた当日が氏の誕生日だったので、アルバムを購入してそのままセットにぶち込みました。
[#17 32:57~]
Title | endless.reality |
Artist | Ash Astral |
From | Shooter's Festival 2019 |
アメリカのトラックメイカーのAsh Astralさんの楽曲です。
私もSFES2019で初めて知った(そもそもこの曲がKSMでの氏の初出だと思われる)ので素性はよく知らないのですが、バカみたいに曲がかっこいいのでとりあえず入れました。DJってそういうもんですよね。
[#18 35:05~]
Title | TRIDENT-999 |
Artist | TO-MAX vs K.S.T.Music |
From | Xpand Party vol.3 |
サークルTO-MAXのTO-MAXさんと、サークルK.S.T.MusicのK.S.T.Musicさんの合作による最新アルバムからKSM化された楽曲です。
御二方ともINPUT GATEに楽曲があり(これとかこれとか)、久々の界隈参戦に個人的にテンションが上ってました。(そしてアルバムをごっそり買った。)
[#19 37:28~]
Title | DIE-rect |
Artist | No.2 田中ミカエル・ウイニング |
From | Shooter's Festival 2016 |
(ここからちょっとボスっぽい曲たちに変わります。)
SF2016にて、突如現れた謎の団体クソ譜面同好会のメンバー、会員No.2 田中ミカエル・ウイニング氏による楽曲です。
かっこいい楽曲もそうですが、その団体名に違わない行き過ぎた譜面の数々が印象深いです。
一体誰なんだ、この曲を書いた人は……。
[#20 39:15~]
Title | 煉獄 -Sunfallen |
Artist | Utsuho Overheat |
From | TP100 -Cards of Jokers- |
名義は原曲の東方projectのキャラクターになぞらえたものになっていますが、正体は東方音ゲー風アレンジなどで活躍されているLA2LYさんです。
収録元のTP100 -Cards of Jokers-[13]で当楽曲は数曲存在するボス曲扱いとなっており、Joker譜面という特別枠の譜面が付いていたりします。
個人的に思い入れのある方なので、セットに組み込めて満足してます。
[#21 41:39~]
Title | Drive into the Madnezzzzzz_ |
Artist | Laiche |
From | Xpand Party vol.1 |
つよいFrenchcoreを書いているLaicheさんの東方アレンジになります。
Frenchcoreのキックとベースがカッコ良すぎるんですよねこれ。
この前後考えたらこの曲しかないなという感じで入れました。
[#22 43:35~]
Title | KILLER MACHINE |
Artist | Axez |
From | Shooter's Festival 2016 |
かっこいいHardcoreを書いてるAxezさんの楽曲になります。
安直にセットリストの最後の方は「はやい・つよい・ハードコア」みたいなイメージだったので、これかなって。
SF2016では個別部門で3位だったみたいですね。譜面もものすごく良かったので再度納得。
[#23 45:11~]
Title | LassBoss DA! YO! |
Artist | Jerico |
From | over199 |
サークル「ジェリコの法則」で東方アレンジを中心に制作されているJericoさんの楽曲です。
そのタイトル通り、収録元のover199[14]ではラスボス枠の曲となっています。
締切日当日に音源をゲットして、急遽セットリストに滑り込ませました。
[#24 47:10~]
Title | VALiD ViRUS |
Artist | yoho |
From | Shooter's Festival 2015 |
とてもはやい、だってBPM279だもの。
KSM界隈では速かったり壮大だったり強かったりで、毎回ボスボスしいボス曲でお馴染みのyohoさんの楽曲です。
SF2015ではこのカッコイイサウンドと、クヲリティの高い高難易度譜面で圧倒されたのを覚えています。
[#25 49:10~]
Title | とてもすばらしい2020 |
Artist | KCA Legend Trackmakers |
From | Shooter's Stadium 2020 |
お疲れさまでした。
最初になんか流れてきたMCはこの曲のイントロで、最後にアウトロだけくっつけました。
この曲の全容は……
現在開催中のSSTA2020[15]にて、クソ譜面同好会のこの作品が参戦しているので、良ければプレーして評価してってください。(ついでに私の「3」も宣伝)
3.おわりに
ここまでお読みいただいているということはMIXを聴き終えたくらいでしょうか?
気に入った曲は一つくらいあったでしょうか?
紹介MIXというコンセプトだったので、1MIX内で多数のジャンルを詰め込んでしまって、お聞き苦しい点があったかも……。
KSMは某ゲームと同様にエフェクトを掛けて遊ぶゲームですが、紹介MIXというコンセプトの手前、あえて少エフェクトでお送りいたしました。
各曲2分程度なので、紹介はその時間内に読める程度の文量に抑えたつもりだったのですが、熱がこもってしまって解説がかなりの分量になってしまいました。
オタク語り全開で読みづらかったなら申し訳ないです。
KSMにも素敵な楽曲がたくさんあることが少しでも伝わって、
「K-Shoot MANIA?YouTubeで商業音ゲー曲の創作譜面がいっぱい上がってるアレでしょ?」
みたいなイメージが少しでも改善されたなら嬉しいです。(切実)[16]
もしこの機にK-Shoot MANIAに興味を持たれた方がいらっしゃいましたら、是非一度DLして遊んでみてください。専コンがなくても少し大変ですがキーボードでも十分遊べます。(昔は私もキーボード勢でした。)何かありましたら私、xxxpppまでリプライをくださればいくらでもお助けいたします。
このMIXの公開に際して、MIXに含まれる全楽曲を1コースとして遊べるコースファイルを用意しました。
よろしければ、実際に遊びながらいま一度楽曲に触れてみてはどうでしょうか?
→ K-Shoot MANIA 紹介MIX -Playable-
この度は、お聴きいただきありがとうございました。
またDJ(の真似事を)したいですね。(人脈がゼロなので機会がない。)
4.謝辞
まずは、K-Shoot MANIAの製作者であるmasaka様に、ここまで7年間の文化の醸成の土台を築いてこられたことを改めてここに感謝の意を表します。
次に、このMIXに収録されたものもそうでないものも、各楽曲の作曲者様を始め携わったKSMのクリエイターの方々、さらに各パッケージの制作や取りまとめを行ってこられたパッケージ主催の方々の尽力や、普段プレーして頂いてるプレイヤーの方々にお礼を申し上げます。
また、この記事を書くにあたり、K2様の記事(K-Shoot MANIAの道案内)を参考にさせていただきました。お礼を申し上げるとともにここに紹介させていただきます。
加えて、好き勝手やらせていただいたLevel X主催の使雛様に謝意を記します。
最後になりますが、MIXを聴いてこの駄文を読んでくれた皆様に、ありがとう。
5.前提知識
・そもそもK-Shoot MANIAとは
HPhttps://www.kshootmania.com/
masaka氏製作のWindows向けのフリー音楽ゲーム。
システムがサウンド某ルテックスにそっくり。ナンデダロウナー。
2013年4月にv0.10が公開されて以来今日まで断続的にアップデートがされ続けている。
略称はKSM、けーしゅー、ケーマニ等様々あるが、この記事ではKSMで統一しました。
・INPUT GATE/パッケージ/個人配布とは
それぞれ、楽曲と譜面データの配布形態の呼称。INPUT GATEは、K-Shoot MANIAの本体ソフト内からアクセスできる楽曲DLシステム。
KSM公式から収録許可を得た楽曲を始め、第1回/第2回の楽曲公募により集まった楽曲や、Slim AtsushiやMUZZicianz Recordsなどのアルバムの楽曲などが収録されている。
黎明期のあまり譜面製作論が確立されていなかった頃なので、無茶な譜面も多い
パッケージとは、有志の手により企画/製作され配布されている一定数の楽曲/譜面等をまとめたファイル群のこと。
現在の楽曲データ導入の主な手段であり、いまなお様々なコンセプトを掲げた企画が多数立案/制作進行中である。ちなみにパッケージを取りまとめる人のことを「主催」と呼ぶ。
個人配布は、楽曲作曲者に個別に許可を得て譜面データを制作し、楽曲ファイルを同梱をして配布するデータ配布形態。
たいていはニコニコ動画やYouTubeに譜面動画とともに配布リンクが記載されており、以前は譜面保管庫というサイトが多数の個人配布をまとめ掲載していたが、数年前より更新が停止されており、その頃より新規の個人配布の数はほぼ無くなった。(卵が先か、鶏が先かはわからないが。)
・略称について
KSM …… K-Shoot MANIA (ゲームの名前)SF2015 …… Shooter’s Festival 2015[03] (イベントの名前)
SF2016 …… Shooter’s Festival 2016[03] (イベントの名前)
SFES2019 …… Shooter’s Festival 2019[03] (イベントの名前)
SSTA2020 …… Shooter’s Stadium 2020[15] (イベントの名前)
EFFCH …… Effectors Challenge[05] (イベントの名前)
6.脚注
以下、解説には筆者の解釈等が多分に交じることをご容赦下さい。
[01] BEATECH
Twitterhttps://twitter.com/BEATECH
tenko氏(メインで取り仕切っていた方)のHP
http://kshootenko.web.fc2.com/index.html
東京工業大学の音ゲーサークル。
KSMとしては、2015年~2018年の秋の学園祭(工大祭)において、企画「喫茶フルコンボ」を行い、その中で(おそらく)大学音ゲーサークルとして初めて本格的にKSMのパッケージの制作・展示・配布を行った団体。
パッケージのクヲリティとしても評価が高い以外にも、KSMのリアルイベント/(INPUT GATE以外での)楽曲公募/KSMの最新Verロケテ/Beta版パッケージの先行公開/学園祭における楽曲解禁システムなどの運営方法/革新的な演出など、ここが初めて行った(?)ものが多く、先駆者で最先端で最高峰であった。
2018年の4thをもって惜しまれつつ一先ずの区切りとされた。
[02] Slim Atsushi
HPhttps://sound.jp/nrr/saae/index.html
モリモリあつし氏主催のネット上のフリーコンピレーション。
コンピレーション自体の説明はHP参照。
当時、(KSM界隈と氏が近かったのか、参加者にKSM界隈の人がいたのか、どっちだったか忘れたけど)なんやかんやでK-Shoot MANIA公式とコラボし、INPUT GATEよりいくつかの楽曲が譜面を制作されて配信された。
ここ出身の楽曲は未だに人気が高い曲が多い。
[03] Shooter’s Festival
Twitterhttps://twitter.com/shooters_fes
HP(SF2015)
https://ksmeve.wixsite.com/shooters-festival/sf2015
HP(SF2016/ほとんどが消失)
https://ksmeve.wixsite.com/shootersfestival2016
HP(SFES2019)
https://ksmeve.wixsite.com/sfes2019
作曲者を始め、譜面作者、ジャケット絵師等でチームを組み、K-Shoot MANIAの作品を製作・投稿し、その評価を有志の投票によって競うイベント。
平たく言えば、BMS界隈におけるBOFのKSM版で、おそらくKSM界隈で一番盛り上がるイベント。
これまでに2015年・2016年・2019年の3回開催された。2019年だけ諸事情により略称が違う。
BMSとは違い譜面製作を委託することで参加できるため、参加者の面々は幅広い。
主催を務めていたu-ta氏の引退により、次回以降は……
SF2016の結果は現在サイトが死んでしまったので、順位を完全に把握できてないですが、上位だけなら残ってる画像ツイートから一応確認できる。(自分用メモ)
[04] B4UT
Twitterhttps://twitter.com/bemani_4_ut
HP
https://b4utmzi.wixsite.com/b4ut
東京大学の音ゲーサークル。
KSMとしては、毎年の五月祭と駒場祭において、KSMのリアルイベントとともにパッケージの制作・展示・配布を行っている他、先述のBEATECHと京都大学の音ゲーサークル京音とのコラボでB.B.K.というパッケージも定期的に制作・配布している。
パッケージに収録される楽曲は、楽曲公募や部内書き下ろしの他にBMSなどからの移植などがあり、パッケージの作品層も厚い。
[05] Effectors Challenge
Twitterhttps://twitter.com/KSM_EFFCH
HP
https://sites.google.com/view/effectors-challenge/
2018年9月に発足した差分譜面をメインとして扱う比較的新しいイベント。
作品を投稿し、有志の投票によって評価を競う点はShooter’s Festivalと同じだが、後述の差分譜面の特性上、比較的参加のハードルが低く、現在界隈で一番敷居が低く気軽に参加できるイベントになっている。
これまでに3回が不定期に開催され、現在第4回が開催中。(執筆時点)
ちなみに主催は私、xxxppp。興味があればお声掛けください。
[06] 差分譜面
音ゲー用語としては、「難易度の違う別に用意された譜面」という感じですが、KSM界隈では主に「音源等の元の作品のファイルを同梱せずに、kshファイル(譜面ファイル)のみの配布で遊べるように作られた別の譜面」
のことを指す。
著作物を同梱せずに間接的に元作品のコンテンツを利用するため、著作権を伴うファイルの再配布を行わなくてよく、逐一著作者への了解を取らずに気軽に譜面製作が可能になる利用形態になっている。
もちろん無秩序に利用するのではなく、差分利用が開放されているものや、パッケージ独自のガイドラインが制定されているものに対して制作するのが暗黙のルールとなっている。
(なぜ暗黙かを説明するのは少しややこしいので省略。)
[07] K-Shoot MANIA IR
HPhttps://ir.kshootmania.com/
正式にはK-Shoot MANIA Internet Ranking System。
2020年2月に正式稼働した、比較的新しいシステム。
KSM本体のリザルト画面で操作することにより、各譜面のスコアランキングがHP上に作成され、KSM本体及びHP上で確認することが出来る。
諸問題は残るものの、このゲームの遊び方の幅を広げた。
[08] K’s Toy BOX
HPhttp://ksmkpackage.blogspot.com/
2016年2月リリースの、Karataki氏による「どんな曲でも譜面作る」というコンセプトの下制作されたパッケージ。
最上位譜面以外の全曲の譜面製作を主催が手掛けており、コンセプトは完遂された。すごいね。
実は元々29曲あったが、諸事情で公開後1曲減った。
[09] Nitro氏の独特な作譜センス
(この脚注要る?)Arcaeaの譜面スタッフとしてもアレなNitro氏ですが、KSM譜面作者としてもかなり尖っていて有名です。
いくつか代表例をここに書いておきます。(一応時系列順)
・[line:δ][EX]
・Mdrqnxtagon[IN]
・[line:Ɣ][EX]
・NULCTRL (←Epic)
・Hestia[IN]
・SUBSPACE PROTOCOL[IN]
・[line:ζ][IN] (←集大成)
[10] Starter Pack
HPhttps://sites.google.com/site/ksh0hokansite/home/kshhokanko/ksh_starterpack
2014年9月リリースのKSM初のパッケージ。
すべて(じゃないけど、まぁまぁたいてい)はここからはじまった。
いい曲が多い(主観)けど、黎明期故の譜面の不安定さ(?)からか、今ではあまり遊ばれている印象はない。(どちらかというとSelection Packにお株を奪われがち。)
[11] K-tranScendence
HPhttp://ksmjustdiff.blogspot.com/
2015年6月公開の、「難易度を重視した譜面を集めて上達の糧とする」ために制作されたパッケージ。ほぼ同時並行で制作されたvol.1とvol.2がある。
コンセプト通り、Lv17(旧基準なので、現在我々の想像するレベルよりもかなり難しい)以上が主で、高難易度から超高難易度、無理ゲーレベルの譜面まで取り揃えている。
ちゃんと遊びやすい難易度の譜面は、K-tranScendence trialなる下位難易度パッケージがカバーしてくれているので安心(?)
同主催による似たコンセプトのパッケージとして、ForChallenge player packとForExtended player packがある。
[12] Xpand Party
HPhttps://wasako-tanomiya.blogspot.com/
「ネットの海に埋もれる前にKSM化する」というコンセプトのパッケージ。主催は私。
これまで計3回、企画・配布されている。
自由参加で非書き下ろし型のパッケージとしては(今どき)珍しく、楽曲のジャンル等の縛りがなく、比較的幅広い楽曲が収録されている(と思う)。
そのうちvol.4を開催するので、興味のある音屋の方は私までお声掛け下さい。
[13] TP100 -Cards of Jokers-
HPhttp://64bitosx.web.fc2.com/CoJ/
https://twitter.com/TapeStop100
TapeStop100という音ゲーマーチームによって制作された、トランプカードをモチーフにしたパッケージ。
上記のXpand Partyのvol.1と同時配布だった。
TapeStop100によって制作されたパッケージはこれ以外に、TP100 2nd -Dream Palettes-とTP100 Special Package -Sail On!-がある。
[14] over199
HPhttp://ksmbpm199.blogspot.com/
2014年12月公開の「BPM199以上の高速楽曲のみ」というコンセプトのパッケージ。主催はu-ta氏。
収録曲数がとても多い上に、高BPM曲で難易度がそこそこあるため、中々遊びごたえのあるパッケージである。
次弾としてover199 2ndstyle vs. under149がある。
[15] Shooter’s Stadium 2020
HPhttps://ssta2020.kscportal.info/
現在開催中(2020/05時点)の作品投稿・評価系イベント。
Shooter’s Festivalが複数曲で1チームを構成するチーム制を意識するシステムだったのに対し、こちらは1作曲者1曲というルールなので個人戦といった雰囲気。
また「ジャケット必須」かつ「作品全体の評価とは別に、楽曲のみとジャケットのみの評価がある」という譜面重視な界隈の雰囲気に一石を投じるようなシステムを採っている。
おそらくこれを読んだ後でも、作品評価という形で参加できるので、よかったら是非。
[16] 創作譜面
まずはこのページを開いてみていただきたい。Googleで「K-Shoot MANIA」と打って動画検索した画面である。それぞれの検索履歴によって多少の違いはあるだろうが、おそらくほとんどの人が楽曲の著作権侵害を含む創作譜面の動画で画面の大半を占められたと思う。
サウンド某ルテックスのシーンの盛り上がりとともにこのゲームも認知されてきた(?)が、界隈の外からは未だに創作譜面製作機/再生機としての認識が強いように思う。
このゲームの公式HPにはこのようにガイドラインが掲載されているだが、未だに「ケーシューでどうやって本家譜面遊ぶの?」「〇〇(某商業音ゲー曲)でボ〇テの譜面作りました」「この譜面面白いww(非許可音源のKSM譜面動画)」という輩が増加の一途である。
上記の脚注で紹介してきたパッケージに関わってきた界隈の人々は、この惨状に鬱積しながらも独自のコンテンツを制作されてきた方々です。
ここまで読んでこられた方はご理解いただいてると思いますが、K-Shoot MANIAには独自のコンテンツがあり、我々は違法音源動画を是として楽しんだりはしないです。
「ああいうのはいけないことだ、許されていない」
ということだけでも覚えていってくれれば嬉しいです。
脚注は以上です。
7. 今回入れられなかった楽曲の紹介
惜しまれながら今回セットリストから外さざるを得なかったとてもすばらしい楽曲をいくつか紹介して終わります。(かなり古参寄りな選曲ですが)
・気まぐれ少女と夏の空 / 村瀬悠太feat.PETAKO
INPUT GATEでもかなり知られている方の曲だったので、外に向けて紹介するコンセプトとしては合致してたのですが、手札的に繋げなかった、悔しい。
・OUTRIGHT LIE / 047
KSM化してる曲で最推しまであるのですが、ここで使うのはまだ早いと思いとどまりました。
・- - -SUPER NATURE- - - / dusKape
ほぼ同上。
・電脳飯店 / er
個人的に一番好きなINPUT GATEの曲。
入れたら曲調が行って戻ってくるのに尺がかかりすぎる気がしたので……。
・Hello, Shooters! / R.M.
K-Shoot MANIAのシステムBGMです。
BPMと曲調で合うところがなさそうだったので泣く泣く外しました。
・Cross Hair / tanso
某ルテにもtansoさんのGlitch Hopはありますが、こっちのほうが時期としては早いので、譜面もいいので紹介したかった。
入れられなかった理由はBPM。
・indulge(Star Night Remix) / BJ.chika
めちゃくちゃキャッチーだし、こっちの方向性でセットを組んでも良かったかなーって。
・V.S. Jambiya / Versus Weapon
・Accelerate The Feeling / 頼屋和佐子 feat.波音リツ
自曲入れたら自己紹介じゃんってことでやめときました。